キャリアパス
自己紹介:
群馬大学医学部2014年卒業、同年より群馬大学附属病院で2年間の初期臨床研修を行うとともに、病理診断学教室で大学院生として研究を始めました。初期研修終了後は、病理診断学教室の大学院生として、病理診断と研究に励み、2017年に医学博士号を取得しました。現在は、キャリアパスに従い、研究科助教として病理診断学教室に所属しています。
卒前・卒後一貫MD-PhDコースについて:
医学部の学生時代から研究室に所属し、研究を行うことができます。さらに、選抜試験を受けて合格し、初期臨床研修と同時に大学院に入学することで、初期研修期間中に奨学金を受けられたり、大学院修了後のキャリアパスがあったりと、将来の進路も広がります。
コースに入ったきっかけ:
私のきっかけは授業でした。2年生の医学論文作成チュートリアルでは、2~3人のグループごとに各教室に割り振られます。それが、病理診断学教室でした。授業内容は、チューターの指導のもとに論文を作成するというもので、テーマは乳癌の分子標的薬ハーセプチンについてでした。このとき、方法としての免疫染色と診断としてのHER2 スコアというものに初めて出会いました。免疫染色が実際の診断・治療に直結するものとして実感しました。そして、3年生の終わりにある基礎医学実習では、行きたい研究室を自分で選択できます。4週間、基礎医学の教室で研究を行うもので、この授業を通して、医学研究が対象とするもの、その手法などを知り、研究に興味が出ました。このときも、病理診断学教室で実習をさせてもらい、免疫染色のやり方や評価方法を勉強しました。しかし、4週間ではやりきれなかったこともたくさんあり、MD-PhDコースに入って研究を続けていくことに決めました。
研修医と大学院の両立:
研修医として様々な診療科を回りましたが、研究と臨床がすごく近い距離にある病理という学問の魅力は大きく、病理医を選びました。実際、研修医と大学院生の両立は、とても大変でした。研究者としても半人前、医者としてもスタートライン、できないことしかないと悩んだ時期もありました。しかし、小山先生に指導していただき、学会発表を経験させていただきながら、ここまで頑張ることができました。2つのことを同時に進めるのは大変なことですが、研究も臨床もいろいろなところでつながっていますので、多様な視点を持てるようになり、どちらにもプラスになることが多いかと思います。本格的に診断業務に参加することで、病理を深く勉強することができ、研究にも深みがでてきました。
大学院修了後:
キャリアパスに従い、研究科助教として病理診断学教室に所属しています。病理診断と研究、医学教育に関わりながら、忙しいながらも充実した日々を過ごしています。
最後に一言:
研究の大変さよりもおもしろさや驚きを伝えられるように、頑張りたいです。
(略歴)
2009年 4月 | 群馬大学医学部医学科入学 |
---|---|
2011年 6月 | MD-PhDコースに入る。 |
2012年11月 | 卒前・卒後一貫MD-PhDコースプレ履修者となる。 |
2014年 3月 | 群馬大学医学部医学科卒業 |
2014年 4月 | 群馬大学大学院医学系研究科医科学専攻 博士課程入学 同時に群馬大学医学部附属病院で初期臨床研修開始 卒前・卒後一貫MD-PhDコース正規履修者となる。 |
2016年 3月 | 初期臨床研修終了 |
2017年 9月 | 群馬大学大学院医学系研究科医科学専攻 博士課程修了 |
2017年10月 | 群馬大学大学院医学系研究科 病理診断学分野 研究科助教として採用 |